【避難所と避難場所の違い】災害時の役割と使い方を徹底解説!
地震や台風などの災害が起きたとき、「避難場所」と「避難所」という言葉をよく耳にします。
どちらも似たように思えますが、実は**目的も役割も違う**のです。
この記事では、「避難所」と「避難場所」の正しい違いを、行政の定義を交えてわかりやすく解説します。
◆ 避難場所とは?
「避難場所(ひなんばしょ)」とは、災害が発生した直後に**一時的に身の安全を守るための場所**のことです。
火災、地震、津波などから一時的に避難する「安全地帯」の意味を持ちます。
避難場所として指定されているのは、広い公園・校庭・空き地・グラウンド・河川敷など。
建物の倒壊や火災の延焼から逃れるための「一時避難」の場所です。
つまり、災害が起きた直後にまず避難するのが「避難場所」なのです。
例:「地震のときは近くの公園に避難する」「津波警報が出たので高台の避難場所へ向かった」
避難場所の特徴
- 命を守るための「一時的な避難」
- 建物が倒れない・火が燃え移らない広い場所
- 長期滞在には適さない(屋外が多い)
- 行政が「指定避難場所」として事前に公表している
◆ 避難所とは?
「避難所(ひなんじょ)」とは、災害後に**生活の拠点として避難者が一定期間滞在できる場所**のことです。
家が倒壊したり、戻れなくなった人が一時的に生活するための施設です。
多くの場合、小学校・中学校・公民館・体育館などが「避難所」に指定されています。
水道・トイレ・寝具・食料などがある程度整備されており、長期滞在が可能です。
例:「避難所での生活が1週間続いている」「避難所ではボランティアが炊き出しを行った」
避難所の特徴
- 災害後の「一時的な生活の場」
- 建物内(体育館や公民館など)で生活可能
- トイレや水道など最低限のインフラあり
- 自治体が指定する「指定避難所」として管理
◆ 避難場所と避難所の違いを比較表でチェック!
項目 | 避難場所 | 避難所 |
---|---|---|
目的 | 命を守るための一時避難 | 避難生活を送るための滞在施設 |
利用のタイミング | 災害発生直後 | 災害後の生活期間中 |
場所の特徴 | 屋外(公園・広場・校庭など) | 屋内(学校・公民館・体育館など) |
滞在時間 | 数時間〜半日程度 | 数日〜数週間の生活も可能 |
設備 | ほとんどなし(屋外) | トイレ・食料・寝具など最低限の生活設備あり |
行政の分類 | 指定緊急避難場所 | 指定避難所 |
代表例 | 公園・グラウンド・高台 | 学校・体育館・市民センター |
◆ 「指定緊急避難場所」と「指定避難所」
内閣府の防災基本計画では、避難施設を以下のように定義しています。
- 指定緊急避難場所: 災害発生時に身の安全を確保するための場所(例:公園・高台)
- 指定避難所: 災害により自宅に戻れない人が一定期間生活する場所(例:学校・公民館)
つまり、「避難場所」は「今すぐ命を守るための場所」、「避難所」は「避難生活を送る場所」と整理できます。
◆ 実際の避難行動の流れ
たとえば大地震が発生した場合、次のような流れになります。
- 揺れが収まったら、火災や建物倒壊の危険を避けて「避難場所」へ避難。
- 行政や防災無線の指示に従い、避難が長期化する場合は「避難所」へ移動。
- 避難所では食料・水の配布や安否確認が行われ、しばらく生活を送る。
このように、「避難場所 → 避難所」という流れで利用されるのが基本です。
◆ ありがちな誤解と注意点
多くの人が「避難所=公園」と思い込んでしまうことがありますが、それは誤りです。
公園や広場は「避難場所」であり、生活する場所ではありません。
また、全ての学校が自動的に避難所になるわけではなく、
自治体が指定した「指定避難所」のみが正式な避難所です。
自分が住んでいる地域の「指定避難所」と「避難場所」は、
自治体の防災マップやハザードマップで事前に確認しておきましょう。
◆ まとめ:避難場所と避難所の違い
- 避難場所=災害直後に命を守るための一時的な場所
- 避難所=避難生活を送るための施設(屋内)
- 順番は「避難場所 → 避難所」となるのが基本
- 自治体ごとに指定施設が異なるため事前確認が重要
災害時には「どこへ行けば安全か」「どこで生活できるか」を知っておくことが、命を守る第一歩です。
家族で話し合い、避難経路や避難所の位置を日頃から確認しておきましょう。
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