ピーマンとパプリカの違い|味・栄養・用途を徹底比較
スーパーで並ぶ「ピーマン」と「パプリカ」。
見た目は似ていますが、味や栄養、使い方が少しずつ異なります。
どちらもナス科トウガラシ属の仲間ですが、実は育て方や品種、熟し方に違いがあるのです。
この記事では、ピーマンとパプリカの違いを、比較表を使ってわかりやすく解説します。
ピーマンとは?
ピーマンはトウガラシの一種で、未熟な状態で収穫される野菜です。
皮が薄くて小ぶり、少し苦味があるのが特徴。
日本では緑色のピーマンが一般的で、夏野菜として炒め物や肉詰めなどに使われます。
ピーマンの苦味は、ピラジンという成分によるもので、実は血流を良くする効果もあります。
つまり、健康に良い苦味なのです。
また、ビタミンCが非常に豊富で、加熱しても壊れにくい点も特徴です。
パプリカとは?
パプリカもピーマンと同じくトウガラシの仲間ですが、完熟してから収穫されるため、甘くてジューシー。
赤・黄・オレンジなどのカラフルな色があり、見た目も華やかです。
苦味がほとんどなく、生でも食べやすいのが特徴です。
パプリカはヨーロッパ原産で、サラダやマリネ、グリル料理などに広く使われています。
ピーマンよりも果肉が厚く、水分量が多いため、焼いてもジューシーさが残ります。
ピーマンとパプリカの比較表
項目 | ピーマン | パプリカ |
---|---|---|
分類 | トウガラシ属の未熟果 | トウガラシ属の完熟果 |
色 | 主に緑色(未熟) | 赤・黄・オレンジなど(完熟) |
大きさ | 小ぶりで細長い | 大きくて丸みがある |
味の特徴 | やや苦味がある | 甘くてジューシー |
食感 | 薄くてやや硬い | 厚みがあり柔らかい |
主な産地 | 日本、韓国、中国など | オランダ、韓国、スペインなど |
使われ方 | 炒め物、肉詰め、カレーなど | サラダ、グリル、ピクルスなど |
栄養 | ビタミンC、ピラジン | ビタミンA、ビタミンE、βカロテン |
価格 | 比較的安価 | 輸入が多くやや高価 |
味と栄養の違い
ピーマンは苦味が特徴ですが、加熱すると甘味が増して食べやすくなります。
炒め物や揚げ物にすることで、香ばしさと旨味が引き立ちます。
一方、パプリカは生のままでも食べやすく、甘味とみずみずしさが魅力です。
ビタミンAやβカロテンが豊富で、美肌効果や免疫力アップにも役立ちます。
実は“ピーマン=未熟パプリカ”だった?
厳密に言えば、ピーマンとパプリカは同じトウガラシ属の変種であり、
ピーマンは未熟な状態、パプリカは完熟した状態で収穫したものです。
つまり、品種や栽培方法によって性質が異なる「同じ仲間」なのです。
ただし、日本では苦味のある小型品種をピーマン、甘味が強く果肉の厚い大型品種をパプリカとして区別しています。
料理での使い分け方
・ピーマン:炒め物や肉詰めなど、加熱して香りを引き立てる料理に。
・パプリカ:彩りを活かしたサラダやマリネ、グリル料理に。
また、ピーマンが苦手な人でも、甘味のあるパプリカなら食べやすいという人も多いです。
見た目も鮮やかなので、食卓を華やかにしてくれます。
まとめ
- ピーマン=未熟なトウガラシの実で、苦味がある。
- パプリカ=完熟したトウガラシの実で、甘くてカラフル。
- 栄養はどちらも豊富だが、パプリカはβカロテンとビタミンAが多い。
ピーマンとパプリカは、見た目こそ似ていますが、熟し方や味わいがまったく異なります。
苦味を楽しみたいならピーマン、甘味と彩りを重視するならパプリカ。
料理に合わせて上手に使い分けることで、味も見た目も一段とおいしく仕上がります。
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