温シップと冷シップの違いをわかりやすく解説。痛みや炎症の種類に応じた使い分け方、成分の違い、貼るタイミングなどを比較表付きで紹介します。








温シップと冷シップの違いとは?使い方・効果・見分け方を解説

温シップと冷シップの違いとは?使い方・効果・見分け方を解説

肩こりや腰痛、打撲などで使われる「湿布薬」。
薬局に行くと「温シップ」と「冷シップ」の2種類が並んでいますが、
どちらを使えばいいのか迷った経験はありませんか?
実はこの2つは、見た目は似ていますが作用する目的や使用シーンがまったく違うのです。
ここでは、温シップと冷シップの違いをわかりやすく紹介します。

温シップと冷シップの基本的な違い

温シップと冷シップの違いは、簡単に言うと「患部を温めるか、冷やすか」です。
痛みや炎症の状態によって、どちらを使うべきかが変わります。
冷シップは炎症を抑えるのに向き、温シップは血行を促進するのに適しています。

冷シップの特徴

冷シップ(冷感湿布)は、貼るとひんやりとした感触があり、
炎症や腫れを抑えるために使用されます。
成分としては、メントールやカンフルなどの清涼成分が含まれ、冷感を与えることで痛みを和らげます。

主に以下のような症状に使われます:

  • 打撲や捻挫など、ケガをしてすぐの急性症状
  • 炎症や腫れをともなう痛み
  • 熱っぽい痛みやズキズキするような症状

貼ると皮膚表面が冷たく感じますが、実際には物理的に冷やしているのではなく、
メントールによる冷感刺激で感覚的に冷たく感じさせているものです。
患部を直接冷却したい場合は、氷や保冷剤などによる「アイシング」が有効です。

温シップの特徴

温シップ(温感湿布)は、貼るとじんわり温かく感じるタイプで、
血行を促進して筋肉のこりや慢性的な痛みを和らげる効果があります。
成分としては、カプサイシンやトウガラシエキスなど、血流を活発にする成分が含まれています。

主に以下のような症状に使われます:

  • 肩こりや腰痛などの慢性的な筋肉痛
  • 冷え性によるこわばり
  • 長時間の同じ姿勢での疲労
  • 慢性的な関節痛

温シップは血流を改善することで筋肉の緊張をほぐし、痛みの原因を和らげます。
ただし、炎症がある部位(赤く腫れている、熱を持っているなど)には使用しないよう注意が必要です。

温シップと冷シップの比較表

項目 温シップ 冷シップ
目的 血行促進・筋肉の緊張を和らげる 炎症・腫れ・熱感を抑える
主な成分 トウガラシエキス、カプサイシン メントール、カンフル
感じ方 じんわり温かく感じる ひんやり冷たく感じる
使うタイミング 慢性的な痛み・筋肉のこり ケガ直後の炎症・腫れ
効果のメカニズム 血流を促進し、老廃物を排出 冷感刺激で炎症反応を抑制
使用期間の目安 慢性的な症状の継続的ケア ケガ直後〜2日ほど
注意点 炎症部位には使わない 長時間貼りすぎない

使い分けのポイント

冷シップは「急性期」温シップは「慢性期」に使うのが基本です。
例えば、スポーツ中に足を捻った直後は冷シップで炎症を抑え、
数日後に痛みが落ち着いたら温シップで血流を促すように切り替えます。

また、慢性的な肩こりや腰痛に冷シップを貼ると、かえって血流が悪化して痛みが増す場合もあるため注意が必要です。

市販品の見分け方

市販の湿布薬は、パッケージに「温感」「冷感」と書かれています。
色でも区別されており、一般的に赤やオレンジのパッケージが温シップ
青や水色のパッケージが冷シップです。
貼る前に必ず説明書を確認し、症状に合ったタイプを選びましょう。

貼り方と注意点

  • 清潔な肌に貼る(汗や汚れを拭き取る)
  • かぶれやすい人は短時間の使用から試す
  • 同じ部位に連続して貼らない(皮膚トラブル防止)
  • 温冷併用する場合は、数時間空けて切り替える

また、湿布を貼った状態で入浴すると刺激が強くなるため、
入浴の30分以上前には剥がすのが理想的です。

まとめ

温シップと冷シップは、どちらも痛みを和らげる湿布ですが、
使う目的とタイミングが異なります。

  • 冷シップ:ケガ直後など炎症を抑える目的で使用
  • 温シップ:慢性的なこりや血行不良を改善する目的で使用

正しく使い分けることで、痛みの改善や回復のスピードが大きく変わります。
自分の症状が「炎症」なのか「こり」なのかを見極め、適切な湿布を選びましょう。


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