卵の黄身の色が濃いほど栄養があると思っていませんか?黄身の色の違いが生まれる理由と、栄養との関係を詳しく解説します。

雑学








卵の黄身が濃い色のほうが栄養があるって本当?

卵の黄身が濃い色のほうが栄養があるって本当?

スーパーで卵を選ぶとき、「黄身の色が濃い卵のほうが栄養がありそう」と感じたことはありませんか?
見た目の印象から“濃い=良い卵”と思われがちですが、実は黄身の色と栄養価はほとんど関係がないのです。

黄身の色を決めるのは「エサ」

卵の黄身の色は、親鳥が食べているエサの内容によって決まります。
黄身の色素は主に、植物に含まれるカロテノイド(天然色素)という成分によって変化します。

たとえば――

  • トウモロコシやパプリカなどを多く食べる → オレンジ色や赤みが強い黄身
  • 小麦や米ぬかなどを多く食べる → 黄色〜淡いレモン色の黄身

つまり、色の濃さは栄養ではなく、単にニワトリの食事内容の違いによるものなのです。

黄身の色の違い比較
▲ エサの違いで変化する黄身の色(栄養価はほぼ同じ)

黄身の色と栄養価の関係は?

実際、黄身の色が濃い卵と薄い卵の栄養成分(タンパク質・脂質・ビタミン類など)を比較しても、
その差はごくわずかです。科学的には、色の違いで栄養価が変わるとは言えません。

農林水産省や食品分析センターのデータでも、
黄身の色と栄養成分の関連性はほとんど認められていません。

つまり、「黄身がオレンジだから栄養たっぷり!」というのはイメージの問題なのです。

それでも“濃い黄身”が人気な理由

では、なぜ色の濃い卵が人気なのでしょうか?

それは、見た目の印象や味のイメージが関係しています。
日本では昔から、「黄身の濃い卵=新鮮でおいしい」という印象が強く、
養鶏業者もその好みに合わせてパプリカ粉末やトウモロコシ粉を飼料に加える工夫をしています。

つまり、濃い黄身の卵は「味が濃く見えるように作られた卵」であって、
実際に味や栄養が大きく変わるわけではないのです。

黄身の色と鮮度の違いも別問題

もうひとつ誤解されがちなのが、黄身の色と鮮度の関係です。
黄身が濃いからといって新鮮なわけではありません。

鮮度の目安になるのは、黄身の色ではなく盛り上がり方白身の弾力です。
割ったときに黄身がぷっくりしていて、白身が広がらない卵ほど新鮮とされています。

まとめ:黄身の色は「エサの違い」だけ!

比較項目 濃い黄身の卵 薄い黄身の卵
原因 パプリカ・トウモロコシなどの色素飼料 小麦・米ぬか中心の飼料
栄養価 ほぼ同じ ほぼ同じ
味の違い 若干コクを感じる場合もある さっぱりした味わいの場合も
人気の理由 見た目が美しくおいしそうに見える 自然な色合いで安心感がある

結論:黄身の色は見た目の違いだけ!

卵の黄身が濃いか薄いかは、栄養価の違いではなくニワトリが何を食べているかの違いです。
つまり、どちらを選んでも栄養的にはほぼ変わりません。

大切なのは、色よりも鮮度・保存方法・生産者の安全基準
次に卵を選ぶときは、「黄身の色」ではなく、「信頼できる生産者」や「賞味期限」をチェックしてみましょう。






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