センチ・インチ・寸の違いをわかりやすく比較。日本の単位と海外の単位、そして昔の和の単位を一覧表で徹底解説します。

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センチ・インチ・寸の違いを徹底比較|日本と海外の長さ単位の関係

センチ・インチ・寸の違いを徹底比較|日本と海外の長さ単位の関係

長さを表す単位には「センチメートル(cm)」「インチ(inch)」「寸(すん)」など、さまざまなものがあります。
どれも“ものの大きさ”を表す単位ですが、それぞれ発祥や使われる国、基準となる長さが異なります。
この記事では、この3つの単位の違いをわかりやすく比較しながら、由来や換算方法も詳しく解説します。

まずはざっくり比較!センチ・インチ・寸の対応表

単位 1単位の長さ おもに使われる国・地域 特徴
センチ(cm) 1 cm = 10 mm 日本・ヨーロッパなど メートル法の基本単位。日常生活で最も一般的。
インチ(inch) 1 inch = 2.54 cm アメリカ・イギリスなど ヤード・ポンド法の長さ単位。テレビやタイヤのサイズでよく使われる。
寸(すん) 1寸 = 約3.03 cm 日本(江戸時代以前) 尺貫法の単位。大工仕事や着物の採寸などに使われた。

センチ(cm)とは?

センチは「センチメートル(centimeter)」の略で、国際的に使われるメートル法の単位です。
1センチ=0.01メートル=10ミリメートル。
フランスで18世紀に生まれ、現在では世界中のほとんどの国で採用されています。

日本でも学校教育や日常生活で広く使われ、「身長は170センチ」「ノートの幅は21センチ」といったように、私たちの生活に欠かせない単位です。

インチ(inch)とは?

インチは、アメリカやイギリスなどで使われるヤード・ポンド法の単位です。
1インチ=2.54センチ(正確には、1959年に国際インチとして定義されました)。

由来は諸説ありますが、古代ヨーロッパでは「親指の幅」がおよそ1インチの長さだったことから、人の体を基準にして生まれたといわれています。

現在でも「テレビの画面サイズ」「ノートパソコンのディスプレイ」「自転車やタイヤの径」など、工業製品の規格ではインチ表記がよく使われます。
たとえば「32インチのテレビ」は対角線の長さが約81センチという意味になります。

寸(すん)とは?

寸は、日本で古くから使われてきた尺貫法(しゃっかんほう)の単位です。
1寸=約3.03センチで、10寸=1尺、10尺=1丈という体系になっています。

たとえば、畳の大きさや着物の仕立て、大工仕事などで今も使われることがあります。
「一寸法師」の“寸”もこの単位のことで、「一寸」は約3センチほど。つまり一寸法師の身長は3センチほどだったというわけです。

ただし、現在は法的には「メートル法」が採用されており、尺貫法は公式には廃止されています。それでも伝統産業の分野では、感覚的な基準として根強く残っています。

換算してみよう!センチ・インチ・寸の対応表

単位 センチ換算 インチ換算 寸換算
1 cm 1 cm 0.3937 inch 約0.33寸
1 inch 2.54 cm 1 inch 約0.84寸
1 寸 3.03 cm 約1.19 inch 1寸

どんなときに使い分けるの?

  • センチ: 日本の日常生活や教育、科学分野で使用。
  • インチ: アメリカ・イギリス圏の工業規格や製品サイズに多い。
  • 寸: 着物・和裁・大工仕事など、伝統分野で根強く使用。

たとえば、テレビを買うときは「インチ」、定規で長さを測るときは「センチ」、着物を仕立てるときは「寸」。
このように、場面によって自然に使い分けられています。

歴史から見る単位の成り立ち

センチは科学的・国際的な基準として生まれたのに対し、インチや寸は「人の感覚」から生まれた単位です。

昔の人は「足の長さ」「指の幅」など、人の身体を基準にして長さを決めていました。
それが時代とともに体系化され、インチや尺・寸ができ、さらに正確な測定が必要になった時代にメートル法が登場しました。

つまり、センチ・インチ・寸の違いは「文化や時代の違い」そのものでもあるのです。

まとめ|センチ・インチ・寸の違いは文化の違い

– センチ:世界共通のメートル法。科学的で正確。
– インチ:英米式の単位。製品規格で多用。
– 寸:日本伝統の単位。和の文化に根付く。

同じ「長さ」を表す単位でも、その背景にはそれぞれの国や時代の文化が息づいています。
テレビを選ぶときや、和服の寸法を測るときなど、使われている単位に目を向けると、ちょっとした歴史のロマンを感じられるかもしれません。


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