ハーブとスパイスの違いとは?香りの魔法をわかりやすく解説!
料理のレシピを見ていると、「ハーブ」と「スパイス」という言葉をよく目にします。
どちらも香りづけに使うものですが、「結局どう違うの?」と感じたことはありませんか?
実は、この2つは使われる植物の部位や目的が異なります。
この記事では、初心者にもわかりやすく「ハーブ」と「スパイス」の違いを解説します。
◆ ハーブとは?
ハーブ(Herb)とは、香りのある植物の葉や茎、花などの部分を料理や薬、香りづけに使うものを指します。
語源はラテン語の「herba(草・植物)」で、「香草(こうそう)」とも呼ばれます。
特徴は、香りがやさしく、料理に爽やかさや風味を加えること。
また、抗菌作用やリラックス効果があるものも多く、ハーブティーやアロマオイルなどにも使われています。
代表的なハーブの例
- バジル(イタリア料理の定番)
- ローズマリー(肉料理やポテトに)
- ミント(デザートやドリンクに)
- タイム(煮込み料理に香りをプラス)
- ラベンダー(香り・アロマ用として有名)
ハーブは、料理だけでなく香りを楽しむ文化としても発展しており、ヨーロッパでは古くから「生活に寄り添う植物」として親しまれています。
◆ スパイスとは?
スパイス(Spice)とは、植物の実・種子・根・樹皮などの部分を乾燥させて使う香辛料のことを指します。
香りづけだけでなく、辛みや色、保存性を高める目的でも使用されます。
スパイスの語源はラテン語の「species(特別なもの)」で、古代から貴重な交易品として扱われてきました。
特にインドや東南アジアでは、スパイスは料理の中心的存在です。
代表的なスパイスの例
- ブラックペッパー(世界中で使われる定番スパイス)
- シナモン(お菓子やカレーに使用)
- ターメリック(カレーの黄色のもと)
- クミン(エスニック料理に欠かせない香り)
- クローブ(甘い香りと防腐効果)
スパイスは、料理の香りを際立たせたり、食欲をそそる風味を加えたりします。
また、防腐や殺菌効果を持つものも多く、暑い地域での食文化に深く根づいています。
◆ ハーブとスパイスの違いを比較表でチェック!
| 項目 | ハーブ | スパイス |
|---|---|---|
| 使う植物の部位 | 葉・茎・花 | 実・種子・根・樹皮 |
| 主な特徴 | 爽やかでやさしい香り | 強くて刺激的な香り・辛み |
| 使われる料理 | サラダ・パスタ・デザート | カレー・煮込み料理・肉料理 |
| 代表例 | バジル、ミント、ローズマリー | コショウ、シナモン、クミン |
| 主な原産地 | 地中海沿岸・ヨーロッパ | インド・東南アジア・中東 |
| 利用方法 | 生または乾燥で使用 | 乾燥・粉末状で使用 |
◆ どちらも料理の香りづけに欠かせない存在
ハーブとスパイスはどちらも料理に「香り」を与えますが、使うタイミングや目的が少し違います。
ハーブは香りをやさしく添えるイメージで、料理の仕上げや香りづけに使われます。
一方、スパイスは香りや味を変化させる主役級で、料理のベースに使われることが多いです。
たとえば、カレーでは「クミン」「コリアンダー」「ターメリック」といったスパイスが基本ですが、最後に「パクチー(ハーブ)」を加えると香りがぐっと引き立ちます。
このように、ハーブとスパイスは「補い合う関係」でもあるのです。
◆ 実は重なるものもある?
おもしろいことに、植物によってはハーブにもスパイスにも分類できるものがあります。
たとえば、「コリアンダー」は葉を使うときは「ハーブ(パクチー)」、種子を使うときは「スパイス(コリアンダーシード)」と呼ばれます。
つまり、使う部位によって呼び方が変わるのです。
◆ まとめ:ハーブは香りの葉、スパイスは香りの実
最後に、ハーブとスパイスの違いを簡単にまとめましょう。
- ハーブ=葉・茎・花などの部分。爽やかで軽い香り。
- スパイス=実・種子・根・樹皮などの部分。強くて個性的な香り。
- 両者は「使う部位」と「香りの強さ」で区別できる。
- 料理ではハーブが“香りを添える”、スパイスが“香りを作る”。
どちらも料理を美味しく、香り豊かにしてくれる植物の恵みです。
日常の料理に少し取り入れるだけで、食卓がぐっと華やかになりますよ。
ぜひ今日の献立に、ハーブやスパイスの“香りの魔法”を加えてみてください。


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