みりんとみりん風味調味料の違いとは?料理の味が変わるポイントを解説!
和食の基本調味料として欠かせない「みりん」。しかし、スーパーに行くと似た名前の「みりん風味調味料」も並んでいます。
どちらも甘みや照りを出すために使われますが、実は中身や効果が大きく違うんです。
この記事では、「みりん」と「みりん風味調味料」の違いを初心者にもわかりやすく解説します。
◆ みりんとは?
「みりん(本みりん)」とは、もち米・米こうじ・焼酎(または醸造アルコール)を原料にしたアルコール飲料です。
約40〜60日ほど発酵・熟成させて作られ、アルコール度数は約13〜14%ほどあります。
そのため本来はお酒の一種であり、調味料でありながら“酒類”に分類されます。
料理に使うと、アルコールが加熱で飛び、上品な甘みとツヤが出るのが特徴です。
本みりんの主な効果
- 料理に自然な甘みとコクを与える
- 煮物や照り焼きにツヤを出す
- 魚や肉の臭みを消す
- 味をまろやかにまとめる
本みりんの甘さは、砂糖では出せない自然な甘味と深みが特徴です。
和食の「旨味のベース」として、古くから重宝されてきました。
◆ みりん風味調味料とは?
「みりん風味調味料」とは、名前の通りみりんに似た風味を持つ調味料です。
主に水あめ・ブドウ糖・調味料・酸味料などを混ぜて作られています。
最大の違いは、アルコールがほとんど含まれていない(1%未満)こと。
そのため、酒類ではなく「清涼飲料水」や「調味料」として扱われる商品が多いです。
みりん風味調味料の特徴
- アルコールを含まない(またはごく微量)
- 価格が安く、扱いやすい
- 加熱しなくても甘みが出る
- 本みりんよりも風味が軽い
アルコールを使っていないため、料理酒のような香りやツヤは出にくいものの、
アルコールを控えたい人や子ども向けの料理には使いやすいという利点もあります。
◆ みりんとみりん風味調味料の違いを比較表でチェック!
| 項目 | 本みりん | みりん風味調味料 |
|---|---|---|
| 分類 | 酒類(アルコール飲料) | 調味料(清涼飲料水扱い) |
| 主な原料 | もち米・米こうじ・焼酎 | 水あめ・ブドウ糖・調味料 |
| アルコール度数 | 約13〜14% | 1%未満 |
| 味の特徴 | 自然な甘みと深いコク | 人工的な甘みで軽い風味 |
| 価格 | やや高め(税金がかかる) | 安価(酒税がかからない) |
| 調理効果 | ツヤ・照り・臭み消し・旨味 | 手軽な甘み付け |
| 加熱の必要 | あり(アルコールを飛ばす) | なし(そのまま使える) |
| 主な用途 | 煮物・照り焼き・おせち料理 | 炒め物・簡単な和え物など |
◆ なぜ2種類があるの?
「みりん風味調味料」が登場した背景には、税金(酒税)と保存性があります。
本みりんはアルコールを含むため「酒税」がかかり、価格がやや高くなります。
また、家庭ではアルコールを避けたい人もいるため、
「安くて扱いやすい代用品」としてみりん風味調味料が作られたのです。
つまり、みりん風味調味料は「本みりんの使い勝手を良くした、家庭用の簡易版」と言えます。
◆ 味や仕上がりの違い
実際に使ってみると、本みりんの方がコクと深みがあり、料理が照りよく仕上がるのが分かります。
一方、みりん風味調味料は甘みが早く出るので、短時間調理には向いています。
・時間をかけて煮る煮物や照り焼き → 本みりんが最適
・さっと炒める料理やお弁当のおかず → みりん風味調味料でOK
◆ 健康・保存面での違い
本みりんはアルコールが含まれるため、殺菌効果があり保存性が高いのが特徴です。
一方で、みりん風味調味料はアルコールが少ないため冷蔵保存が推奨されています。
また、糖類が多いので、開封後は早めに使い切るのが安心です。
◆ まとめ:本格派は本みりん、手軽さ重視なら風味調味料
最後に、みりんとみりん風味調味料の違いを簡単にまとめましょう。
- 本みりん:発酵・熟成された本格的な甘味。アルコール入り。料理に深みとツヤを与える。
- みりん風味調味料:アルコールほぼゼロ。安価で使いやすいが、風味は軽め。
- 煮物や照り焼きなど「味に差が出る料理」には本みりんが最適。
- 手早く作る炒め物や日常料理なら、風味調味料でも十分。
どちらも上手に使い分けることで、料理の味がぐっと引き立ちます。
本格的な和食には「本みりん」、手軽に甘みをつけたいときは「みりん風味調味料」。
目的に合わせて使い分けて、あなたの料理をさらに美味しく仕上げましょう。


コメント