ヒラメとカレイの違いとは?見分け方・味・値段・旬を徹底比較!
スーパーや釣り場でよく見かける「ヒラメ」と「カレイ」。
どちらも体が平たく、ぱっと見では区別がつきにくい魚です。
しかし、実際には生態・味・値段・見た目・住む場所などに大きな違いがあります。
この記事では、「右ヒラメ左カレイ」という有名な見分け方をはじめ、両者の違いをわかりやすく紹介します。
ヒラメとカレイの違いを一覧で比較
| 項目 | ヒラメ(鮃) | カレイ(鰈) |
|---|---|---|
| 分類 | ヒラメ科 | カレイ科 |
| 体の向き | 体の左側に目がある(右ヒラメ左カレイ) | 体の右側に目がある(右ヒラメ左カレイ) |
| 口の形 | 大きく裂けていて、鋭い歯がある | 小さく下向き。歯は弱い |
| 食性 | 肉食(小魚や甲殻類を捕食) | 底のゴカイや貝類を食べる |
| 身の味 | 引き締まっていて弾力があり、上品な旨味 | 柔らかく、あっさりした味わい |
| 旬の時期 | 冬(12月〜2月) | 春(3月〜5月) |
| 主な料理法 | 刺身・寿司・昆布締め・ムニエル | 煮付け・焼き魚・唐揚げ |
| 主な産地 | 北海道〜九州沿岸(特に青森・宮城・千葉) | 北海道〜九州(特に日本海側) |
| 市場価格 | 高級魚(1匹3,000〜10,000円) | 比較的安価(1匹数百円〜2,000円ほど) |
見た目の違い:「右ヒラメ左カレイ」とは?
ヒラメとカレイを見分ける有名な方法に、「右ヒラメ左カレイ」という言葉があります。
これは、魚を腹(白い面)を手前にして置いたとき、
ヒラメは左に目が寄り、カレイは右に目が寄るという意味です。
ただし例外もあります。例えば、「ヌマガレイ」や「アサバガレイ」など一部の種類はこの法則に当てはまりません。
それでも日本で一般的に流通しているヒラメとカレイには、この見分け方が有効です。
口の大きさと歯の違い
もう一つの大きな違いは口の形です。
ヒラメは肉食で、小魚やエビを捕まえるために大きく裂けた口と鋭い歯を持っています。
一方のカレイは、砂の中のゴカイや小さな貝を食べるため、小さく下向きの口をしています。
そのため、口を見ればどちらかすぐに判断できる場合が多いです。
味と食感の違い
ヒラメは身が引き締まっており、刺身にするとコリコリとした弾力があります。
淡白ながらも旨味が深く、高級料亭や寿司店では定番の高級魚です。
一方カレイは、身が柔らかく、脂も控えめであっさりとした味わい。
煮付けや焼き魚にすると優しい風味が引き立ちます。
- ヒラメ:刺身・寿司・カルパッチョなど生食向き
- カレイ:煮付け・唐揚げ・焼き魚など加熱料理向き
旬の違い
ヒラメとカレイでは、旬の季節も異なります。
ヒラメの旬は冬(12月〜2月)。寒くなるほど身が引き締まり、脂がのって美味しくなります。
一方カレイの旬は春(3月〜5月)。産卵期を迎える前の個体は身が厚く、煮付けに最適です。
同じ“平たい魚”でも、季節によって味わいがまるで違うのが面白いですね。
生息地と行動の違い
ヒラメは比較的浅い砂地の海底に住み、沿岸の岩場や砂泥地で生活します。
カレイも同様に底生魚ですが、より水深のある冷たい海底を好む傾向があります。
ヒラメは肉食なので活動的に泳ぎ回り、カレイは底でじっとしていることが多いのも違いの一つです。
値段と市場での扱い
ヒラメは高級魚として扱われ、特に天然物の大型は1匹数千円〜1万円を超えることもあります。
「天然ヒラメの刺身」や「活〆ヒラメ」は料亭や寿司店で高値で提供される人気メニューです。
一方カレイは種類も多く、流通量が多いため比較的手頃。
煮付け用としてスーパーでもよく見かけます。
カレイの種類も豊富!
一口に「カレイ」といっても、日本近海だけで30種類以上が確認されています。
代表的な種類には以下のようなものがあります。
- マコガレイ(最もポピュラー、春が旬)
- イシガレイ(身が厚く、刺身でも美味)
- ナメタガレイ(煮付けに最適)
- アカガレイ(冬に脂がのる)
このように、カレイは種類によって味や用途が大きく異なるため、「カレイ料理」と一言でいっても多様な楽しみ方があります。
まとめ:ヒラメとカレイの違いを覚えよう!
ヒラメとカレイの主な違いをもう一度整理します。
- 目の位置:ヒラメは左、カレイは右
- 口の形:ヒラメは大きく裂けて歯が鋭い/カレイは小さく下向き
- 味わい:ヒラメは歯ごたえと旨味が強い/カレイは柔らかくあっさり
- 旬:ヒラメは冬/カレイは春
- 値段:ヒラメは高級魚/カレイは手頃で種類豊富
つまり、刺身で楽しむならヒラメ、煮付けで味わうならカレイというのが基本です。
どちらも日本の食文化に欠かせない魚であり、季節や調理法に応じて食べ分けるのがおすすめです。
次に魚売り場で見かけたときは、ぜひ目の位置と口の形をチェックしてみてください。
あなたも今日から「魚博士」になれるかもしれません。


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