「拝見します」と「見ます」の違いをわかりやすく解説します。敬語表現としての使い方や、ビジネスでの正しい使い分け方も紹介。

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「拝見します」と「見ます」の違いをわかりやすく解説|敬語の使い分け方

「拝見します」と「見ます」の違いをわかりやすく解説|敬語の使い分け方

ビジネスメールや日常会話の中でよく使われる「拝見します」と「見ます」。どちらも“見る”という意味ですが、実は使う相手や場面によって正しい言葉が異なります。この記事では、「拝見します」と「見ます」の違いを敬語の観点からわかりやすく解説します。


◆ 「見ます」とは

「見ます」は、「見る」の丁寧語です。自分の行為を丁寧に言うときに使います。

たとえば:

  • 映画を見ます。
  • 資料を見ます。
  • ニュースを見ました。

このように「見ます」は、相手や対象に対して特に敬意を含まない、一般的な丁寧表現です。ビジネスで使っても失礼にはなりませんが、目上の人のものを見るときには、より丁寧な表現「拝見します」を使うのが適切です。


◆ 「拝見します」とは

「拝見します」は、「見る」の謙譲語です。
自分の行為をへりくだって表現し、相手を立てる敬語になります。

つまり、「私が相手のものを見せていただく」という意味で、謙遜を込めて伝える言い方です。

たとえば:

  • 資料を拝見します。
  • お写真を拝見しました。
  • 後ほど内容を拝見いたします。

「拝見します」はビジネスの場で頻繁に使われる表現で、相手の書類・作品・メールなどを見る場合に非常に適しています。


◆ 「拝見します」と「見ます」の違いを比較表で整理

項目 拝見します 見ます
意味 へりくだって相手のものを見る 単に“見る”という行為
敬語の種類 謙譲語 丁寧語
使う相手 目上の人・取引先・上司など 同僚・友人・一般的な会話
使用例 「資料を拝見します」 「資料を見ます」
印象 丁寧で敬意を感じる 普通・カジュアル

◆ ビジネスシーンでの正しい使い分け方

◎ 「拝見します」は目上の人の資料・メールに対して

上司や取引先など、相手の資料やメールを確認するときは「拝見します」を使いましょう。

例文:
「ご送付いただいた資料、後ほど拝見いたします。」
「素敵なお写真を拝見しました。ありがとうございます。」

◎ 「見ます」は自分の仕事や一般的な行為に

自分の業務内で見る場合や、相手との関係が対等な場合は「見ます」で問題ありません。

例文:
「この書類をもう一度見ます。」
「明日の予定を見ておきます。」


◆ 「拝見いたします」と「拝見します」の違い

ビジネスでは、「拝見いたします」という表現もよく使われます。
これは「拝見します」にさらに「いたします」という丁寧な補助動詞を加えた形で、より丁寧な印象を与えます。

例文:
「資料を拝見いたします。」→ より丁寧でフォーマル
「資料を拝見します。」→ 十分丁寧でビジネスでも使用可

どちらも敬意は伝わりますが、初対面や正式なメールでは「拝見いたします」を選ぶとより安心です。


◆ よくある誤用に注意!

「拝見する」は謙譲語なので、自分以外の人の行為に使うのは間違いです。

✕「課長が資料を拝見しました」
→ 課長は目上の人なので、「拝見」は不適切です。
◎「課長が資料をご覧になりました」

このように、自分がへりくだる時だけ「拝見」を使うというルールを覚えておくと安心です。


◆ まとめ:「拝見します」と「見ます」の違い

  • 「見ます」= 丁寧語(自分の行為を丁寧に言う)
  • 「拝見します」= 謙譲語(相手を立てて自分をへりくだる)
  • ビジネスでは、目上の人や取引先に対しては「拝見します」を使う
  • 自分や同僚などに対しては「見ます」でOK

敬語の中でも、「謙譲語」と「丁寧語」の違いを理解しておくと、ビジネスシーンでの印象がぐっと良くなります。
正しい言葉遣いで、相手への敬意を自然に伝えましょう。


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