「初めて」と「始めて」はどう違う?意味と使い分けを徹底解説
「初めて」と「始めて」は、どちらも“はじめて”と読むため混同されがちな言葉です。
しかし、漢字の意味が異なるため、使える場面もまったく違います。
この記事では、初心者でも迷わず使えるよう、意味・使い分けのポイント・比較表・例文を使って徹底的に解説します。
結論:「初めて」と「始めて」の違い
- 初めて…そのことが“最初”であること
- 始めて…何かの行動を“始める”こと
つまり、初=最初、始=スタート で覚えると間違えにくいです。
「初めて」とは?
初めて は、「その事柄が一度もなく、今回が最初である」という意味です。
経験の有無や回数に関係する言葉で、感情や印象とセットで使われることが多いのが特徴です。
初めての例
- 初めて会った人
- 初めて行く場所
- 初めての経験
- 初めての海外旅行
「初」は“最初”という意味を持つ漢字なので、何かをはじめる行為ではなく、その物事がこれまでに一度もないことを表します。
「始めて」とは?
始めて は、「始める(start)」の連用形「始めて」です。
何かの行動や作業をスタートさせたときに使います。
始めての例
- 勉強を始めてください
- 仕事を始めて1時間が経った
- 片付けを始めてくれてありがとう
- 新しい生活を始めてみた
「始」は“はじまる・はじめる(start)”の意味の漢字なので、行動を開始する場合に使います。
「初めて」と「始めて」の比較表
| 項目 | 初めて | 始めて |
|---|---|---|
| 意味 | 最初・初回であること | 何かを始めること |
| 読み方 | はじめて | はじめて |
| 使う場面 | 経験・回数・初回の出来事 | 行動・作業・動作を開始する |
| 例 | 初めて見る景色 | 勉強を始めて1時間 |
| 覚え方 | 初=最初の「初」 | 始=スタートの「始」 |
使い分けのポイント
① “経験・最初”なら「初めて」
人物、場所、体験、気持ちなど、これまで一度もなかったことには「初めて」を使います。
例)初めて食べる料理、初めての挑戦
② “行動の開始”なら「始めて」
作業を始めた、話し始めたなど、動作のスタートを示すときに使います。
例)本を読み始めて眠くなった
③ 「初めて始めて」は成立する?
意味としては成立します。
例)「初めてギターを始めてみた」
→ ギター経験が初回で、しかも行動を始めた
日本語として自然です。
例文で理解する
初めて(最初)
- 昨日、初めて寿司を食べた。
- ここへ来るのは初めてです。
- 初めて会ったのに、とても話しやすかった。
始めて(行動の開始)
- 新しい仕事を始めて3か月になります。
- 運動を始めて体調が良くなった。
- 彼はようやく勉強を始めてくれた。
まとめ
「初めて」と「始めて」は読み方が同じでも、意味と使い方は違います。
- 初めて=最初・初回(経験)
- 始めて=行動を始める(スタート)
どちらを使うべきか迷った時は、「最初なら初、開始なら始」 を思い出せば正しく使い分けられます。


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