押し麦ともち麦の違いをわかりやすく解説

最近の健康ブームで人気が高まっている「押し麦」と「もち麦」。どちらも大麦を加工した食品ですが、食感・栄養価・食物繊維量・向いている料理まで多くの違いがあります。

同じ「麦ご飯」に使われる食材ですが、目的によって選び方は大きく変わります。本記事では押し麦ともち麦の違いを、初心者にも分かりやすく整理して解説します。

●押し麦とは？

押し麦は、大麦を蒸してローラーで平たく押しつぶしたものです。大麦の外皮を取り除き、薄い形状に加工されているため、白米と一緒に炊くと食べやすいのが特徴です。

▼押し麦の特徴

• 麦を「押しつぶして」薄く平たくした加工品
• クセがなく食べやすい
• プチプチ感は少なめ
• 白米に混ぜても違和感がほとんどない

▼押し麦の栄養特徴

• 水溶性食物繊維は少なめだが不溶性が多い
• おなかの調子を整えやすい
• カロリーは白米より低め

麦のクセが少ないため、麦ご飯の入門編としてよく使われています。

●もち麦とは？

もち麦は、名前の通りもち性（もちもち成分）を持つ大麦を加工したものです。押し麦よりもβ-グルカン（食物繊維）が圧倒的に多いのが特徴で、ダイエット食として人気があります。

▼もち麦の特徴

• もち性の大麦＝粘りがあり食感がモチモチ
• プチプチ・もちもちの食感が強い
• 押し麦よりも存在感がある
• 炊き上がると透明感が出てぷっくり膨らむ

▼もち麦の栄養特徴

• 水溶性食物繊維（β-グルカン）が非常に豊富
• 血糖値の上昇を抑える効果が注目されている
• ダイエット食として人気が高い

しっかりした弾力と強めのプチプチ食感が好きな方に向いています。

●押し麦ともち麦の違いを比較表で整理

項目	押し麦	もち麦
原料	うるち性大麦	もち性大麦
加工方法	蒸して押しつぶしたもの	加工して粒状のまま
食感	さらっと、やわらかくクセが少ない	もちもち・ぷちぷち
食物繊維の量	標準（白米より多い）	非常に多い（特にβ-グルカン）
向いている料理	麦ご飯、雑炊、スープ	サラダ、リゾット、健康食、麦ご飯
味のクセ	弱い（ほぼ白米に近い）	やや強い、麦の風味が出る

●どっちが身体に良い？用途別に紹介

■ダイエットには「もち麦」

もち麦のβ-グルカンは、

• 血糖値の急上昇を抑える
• 満腹感が続く
• 腸内環境を改善する

というメリットがあります。

■食べやすさ重視なら「押し麦」

白米に混ぜても違和感が少なく、子どもや高齢者でも食べやすいのが特徴です。

■健康志向なら「押し麦＋もち麦のミックス」もおすすめ

食べやすさと栄養価の両立ができ、近年人気のブレンド方法です。

●麦ご飯に混ぜる割合の目安

▼押し麦

• 白米2：押し麦1
• クセが少ないため多めに入れても違和感なし

▼もち麦

• 白米3：もち麦1程度が一般的
• 食感が強いので混ぜすぎると固く感じる人も

●まとめ：押し麦ともち麦は「食感」と「食物繊維量」で選ぶ

押し麦ともち麦には次のような違いがあります。

◆押し麦：クセが少なく食べやすい。麦ご飯に最適
◆もち麦：食物繊維が非常に豊富。ダイエット向き

どちらも健康に良い食品なので、目的に合わせて使い分けるのがおすすめです。普段の食事に取り入れるだけで、腸内環境の改善や栄養バランスアップにつながります。