解答と回答の違いとは?使い分け・意味・例文をわかりやすく解説
「解答」と「回答」は、どちらも「こたえる」と読むため混同しやすい言葉です。しかし、実際には使う場面や対象が異なります。
この記事では、「解答」と「回答」の意味の違い・使い方・使い分けのコツを例文付きでわかりやすく解説します。
「解答」とは?
「解答」とは、問題や課題などに対して正しい答えを示すことを意味します。主にテスト・試験・クイズなどの場面で使われ、正解・不正解が明確にある場合に使われます。
解答のポイント
- 「解く(とく)」という意味を持つ「解」が使われている。
- 主に勉強・試験・学術分野で使う。
- 正誤が判断される場面に使用される。
解答の例文
- テストの解答用紙を提出してください。
- 次の数学の問題を解答しなさい。
- 模範解答を見て理解を深める。
つまり、「解答」は問題を“解いて答える”ことを指します。
「回答」とは?
「回答」とは、質問やアンケート、依頼などに対して返事をすることを意味します。こちらは正解・不正解がなく、相手の問いに応じて返答するニュアンスです。
回答のポイント
- 「答える」意味を持つ「答」が使われている。
- 質問や依頼など、コミュニケーションの中で使われる。
- 正誤の概念がなく、自由な返答でよい。
回答の例文
- アンケートへの回答をお願いします。
- お問い合わせに対して回答いたします。
- ご質問の件につき、以下の通り回答いたします。
つまり、「回答」は質問に“返して答える”ことを表します。
「解答」と「回答」の違いを比較
| 項目 | 解答 | 回答 |
|---|---|---|
| 意味 | 問題を解いて答える | 質問や依頼に対して答える |
| 正誤の有無 | 正解・不正解がある | 正解・不正解はない |
| 使う場面 | 試験・勉強・クイズなど | アンケート・問い合わせ・会話など |
| 使う対象 | 問題 | 質問・依頼・要望 |
| 例文 | テストの問題を解答する | アンケートに回答する |
使い分けのコツ
「解答」と「回答」の違いを覚えるには、次のように考えると簡単です。
- “解答”は問題を“解く”と覚える。
- “回答”は質問に“答える”と覚える。
つまり、「数学の問題に答える」は「解答」、「上司の質問に答える」は「回答」となります。
似ていますが、対象が“問題”か“質問”かで区別できるのです。
ビジネスシーンでの使い分け
ビジネス文書やメールでは、「回答」がよく使われます。問い合わせやクレーム対応では「以下の通り回答いたします」が自然です。
一方、「解答」は試験・検定・教育分野でのみ使用されます。
たとえば、企業のFAQページで「よくある質問への解答」と書くのは誤りで、正しくは「よくある質問への回答」です。
似た表現との違い
- 解答: 問題を解く(例:試験)
- 回答: 質問に答える(例:アンケート)
- 返答: 相手に言葉で返す(例:挨拶・会話)
- 応答: 呼びかけに反応する(例:通信・会話)
このように、「回答」は「解答」よりも広い意味で使われることが多いです。
まとめ
「解答」と「回答」はどちらも「こたえる」ですが、意味と使い方に明確な違いがあります。
- 解答: 問題を解くときに使う(正誤あり)
- 回答: 質問に返事をするときに使う(正誤なし)
覚え方のコツは「解答=解く」「回答=返す」。
この違いを意識することで、文章の正確さと信頼性がグッと上がります。


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