残業代の割増率とは？基礎と計算のポイントをわかりやすく解説。

残業代の割増率とは？基礎と計算のポイント

残業代（割増賃金）は働くうえで重要な権利です。本記事では割増率の基礎から計算方法まで丁寧に解説します。

結論：残業代の割増率とは

残業代とは、法定労働時間（1日8時間・週40時間）を超えた時間に発生する割増賃金です。割増率とは基本給に対して何％上乗せするかを示す割合で、労働基準法により定められています。

※法定外割増と深夜割増が重なる場合は合算して計算されます。

割増率の基準は、日本の労働基準法第37条に定められています。企業はこの基準を下回る支払いはできません。違反があれば是正勧告や罰則（30万円以下の罰金）対象となります。

また、雇用契約や就業規則でも割増率が定められている場合、その内容が法定以上であれば優先されます。

まずは基準となる「1時間あたりの通常賃金」を求めます。

通常賃金 = 月給 ÷ 月間所定労働時間
例：月給25万円 ÷ 160時間 ＝ 1,562.5円

この金額に割増率を掛けます。

法定時間外（25％増）の場合：
1,562.5円 × 1.25 ＝ 1,953円（1時間あたり）

深夜・休日の場合も同様に割増を乗じて計算します。

会社によっては「みなし残業制度」を導入している場合があります。これは、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に含めて支払う制度です。しかし、実際の労働時間がみなし時間を超える場合は、追加で支払う必要があります。

A：はい。法定労働時間を1分でも超えれば割増賃金の対象です。

A：原則、休憩時間は労働時間に含まれません。

A：深夜時間帯（22時〜5時）に働く全ての労働者に適用されます。

残業代の割増率は労働者の権利として保証されています。法定時間外は25％以上、休日は35％以上、深夜は25％以上です。計算方法を理解することで、未払い残業のチェックにも役立ちます。

自分の給与明細を見て、正しく支払われているか確認してみましょう。