浮気と不倫の違いをわかりやすく解説

日常会話やニュースでも頻繁に聞く「浮気」と「不倫」。どちらもパートナー以外の異性と恋愛関係を持つ行為を指しますが、実は一般的な使われ方と法律的な意味の両面で違いがあります。

この記事では、二つの言葉の違いを明確にし、トラブルになった場合にどう扱われるのかまで初心者にもわかりやすく解説します。

浮気とは？

浮気とは、交際相手（恋人・配偶者など）がいるにもかかわらず、他の異性に好意を持ったり、恋愛的な行動をすることを指す言葉です。

特徴としては：

• 一般的な日常語
• 法律用語ではない
• 恋人関係にも使える（夫婦でなくてもOK）
• 身体的関係がなくても「浮気」と言われることがある

つまり浮気は、精神的なもの・恋愛感情の段階でも成立し得る広い表現です。

たとえば以下のような行動でも「浮気」と捉える人は多いでしょう：

• 恋人に隠れて異性と2人きりで食事する
• 頻繁に親密なメッセージを送り合う
• デートのような行動をとる
• 元恋人と内緒で会う

このように、浮気は法律ではなく道徳的・心理的な範囲の言葉です。

不倫とは？

不倫とは、既婚者が配偶者以外の異性と肉体関係を持つことを指します。

一般的な意味にくわえ、法律的な表現では「不貞行為」と呼ばれます。

不倫の特徴は：

• 既婚者が対象
• 肉体関係があることが前提（法律上）
• 離婚原因になり得る
• 慰謝料請求が可能

つまり、不倫は法律上も重大な問題として扱われる行為です。

以下のようなケースは不倫に該当します：

• 妻・夫が既婚であり、他の異性と肉体関係を持つ
• ホテルに出入りした証拠がある
• 継続的に配偶者以外と親密な関係を続けている

なお、恋人同士には「不倫」という言葉は使われません。不倫＝既婚者が前提です。

浮気と不倫の違いを比較表で確認

項目	浮気	不倫
対象	恋人・婚約者・配偶者など	既婚者のみ
関係の内容	精神的・恋愛感情だけでも該当しやすい	基本は肉体関係がある
法律上の扱い	原則、法的効果はなし	離婚原因になる・慰謝料請求が可能
一般的イメージ	幅広く曖昧な行為	深刻で重いイメージ
呼び方	日常語	法律・報道でも使用される正式な表現

法律的に見た「不倫＝不貞行為」の定義

民法770条では、離婚の理由として「不貞行為」が挙げられています。一般的にはこれを「不倫」と言います。

法的に不貞行為と認められるには、性行為（肉体関係）があったことが条件です。

つまり、手をつないだだけ・食事しただけでは、法的には不倫とはみなされません。しかし、継続的に親密なやりとりがある場合などは、状況によって「婚姻関係破綻の原因」として裁判で考慮されることはあります。

浮気より不倫のほうが重い理由

不倫が重大とされるのは、以下の理由があります：

• 夫婦関係には法律的な契約（婚姻）があるため
• 配偶者に対する貞操義務が法律上認められているため
• 夫婦共同生活を破綻させる行為として扱われるため

恋人同士の場合は法律的な義務がないため、浮気をしても慰謝料請求などには発展しません。

まとめ：浮気と不倫は似て非なるもの

浮気と不倫は同じように見える言葉ですが、実際には以下のように明確な違いがあります。

• 浮気：恋愛感情や軽い関係も含む広い意味。法律用語ではない。
• 不倫：既婚者が肉体関係を持つ行為。法的責任が発生する可能性がある。

日常会話で曖昧に使われがちですが、夫婦間トラブルやニュースを見る際には、この違いを理解しておくと正確に状況がつかめます。