103万円の壁とは？パート主婦・学生が知っておくべき基準をやさしく解説

「103万円の壁」は、パート・アルバイトをしている人がよく耳にする言葉です。
「これ以上働くと税金がかかる」「扶養から外れるの？」と不安になる方も多いですが、実はそこまで複雑ではありません。

103万円の壁とは？

103万円の壁とは、本人（働く本人）に所得税がかかり始める年収ラインのことです。
年収103万円以下であれば、所得税はゼロになります。

なぜ103万円なの？内訳を解説

• 基礎控除：48万円
• 給与所得控除：55万円

48万円 + 55万円 = 103万円
つまり、年収（給与）が103万円以下であれば、課税所得がゼロになる仕組みです。

103万円を超えたら何が起きる？

103万円を1円でも超えると、超えた分に対して所得税（5%〜）が発生します。
ただし、「急に大きく損をする」ということはありません。

よくある誤解：「103万円超えたら扶養から外れる？」

実は、103万円の壁は“本人の所得税”の話であり、扶養とは別の基準です。
配偶者の扶養に関わるのは主に150万円の壁（配偶者控除・配偶者特別控除）です。

103万円と他の「年収の壁」の違い（比較表）

年収の壁	内容	影響するもの
103万円の壁	本人に所得税がかかり始めるライン	所得税
106万円の壁	社会保険加入が必要になる可能性がある	健康保険・厚生年金
130万円の壁	扶養から外れて自分で社会保険に加入	健康保険・年金
150万円の壁	配偶者が受けられる控除が変わる	配偶者控除・配偶者特別控除

103万円の壁を超えても「働いたほうが得」な理由

「壁を超えると損」というイメージがありますが、実際には単純に収入が増えた分だけ手取りも増えるケースがほとんどです。
もちろん、106万円・130万円など他の壁も影響するため、年収計画はトータルで判断することが重要です。

まとめ：103万円の壁は“税金のスタートライン”

• 103万円の壁＝所得税がかかり始めるライン
• 扶養に関係するのは別の基準（主に150万円の壁）
• 超えても大損するわけではない

パート主婦・学生アルバイトの収入調整では、「103・106・130・150万円」をセットで理解すると働き方の選択がしやすくなります。