ナメクジとカタツムリの違いをわかりやすく解説【比較表つき】
雨の日に見かける「ナメクジ」と「カタツムリ」。
見た目が似ているため、
「ナメクジは殻のないカタツムリ?」
と思う人も多いでしょう。
しかし、両者は生物学的には近い仲間でありながら、
殻・生態・危険性・暮らし方が大きく異なる生き物です。
この記事では、初心者にもわかりやすく違いをまとめます。
ナメクジとカタツムリの違い【比較表】
| 項目 | ナメクジ | カタツムリ |
|---|---|---|
| 最大の違い | 殻がない | 殻がある |
| 分類 | 陸生の巻き貝の仲間(殻が退化) | 陸生の巻き貝 |
| 生息地 | 湿気の多い暗所(家の中にも出やすい) | 植物の多い屋外、湿気のある場所 |
| 体の特徴 | 柔らかく乾燥に弱い | 殻により体が保護されている |
| 食性 | 雑食(植物・カビ・動物質) | 主に植物を食べる草食性 |
| 危険性 | 寄生虫の危険あり(広東住血線虫) | 寄生虫の危険あり・食用不可 |
| 体の守り方 | 殻がないため高湿度が必須 | 殻で体を守り、水分も保持できる |
ナメクジとは?
ナメクジは、カタツムリと同じ陸生の巻き貝の仲間ですが、
進化の過程で殻が退化してなくなった生き物です。
ナメクジの特徴
- 殻がないため体が柔らかい
- 湿った場所を好み、乾燥に非常に弱い
- 家の中(台所・風呂場)にも出現しやすい
- 植物・カビ・動物の死骸などを食べる雑食性
- 農作物を荒らす「害虫」とされることが多い
体表の粘液で体を守りながら移動しますが、
殻がない分だけ外敵や乾燥に非常に弱いという特徴があります。
カタツムリとは?
カタツムリは、陸に住む巻き貝で、背中に硬い殻を持つことが特徴です。
殻は体の一部で、生まれた時から小さな殻を持っており、成長とともに大きくなります。
カタツムリの特徴
- 殻を背負っているため体が守られている
- 乾燥しにくく、ナメクジより環境に強い
- 主に植物を食べる草食性
- 梅雨の象徴として親しまれる身近な生き物
- 殻の模様や形によって種類が多い
殻によって身を守りつつ、外敵から隠れたり休んだりできるのが大きな特徴です。
ナメクジは「殻のないカタツムリ」ではない?
たしかにナメクジは殻がないため、
「殻が取れたカタツムリ」と誤解されることがあります。
しかし実際には、進化の過程で殻が退化した別の生き物です。
カタツムリの殻が取れてナメクジになるわけではありません。
つまり生物学的には、
カタツムリとナメクジは近い仲間だが別種
という関係です。
どちらも寄生虫の危険があるため絶対に触らない・食べない
ナメクジもカタツムリも、
広東住血線虫(寄生虫)を持つ可能性があり、
素手で触るのは危険です。
- 触った手で口を触ると感染リスク
- 洗っても寄生虫は完全に除去できない
- 絶対に食べないこと(調理しても危険)
特にナメクジは家庭内に出ることも多いため、
素手で触らず、割り箸や手袋で処理するのが安全です。
まとめ:殻の有無が大きな違い
ナメクジとカタツムリは見た目が似ていますが、
殻があるかどうかで大きく性質が変わります。
- ナメクジ:殻が退化した貝の仲間。乾燥に弱く、雑食で危険性あり。
- カタツムリ:殻を持つ陸生の巻き貝。植物を食べる草食性。
- どちらも寄生虫の危険があり、触らない・食べないのが基本。
雨の日に見かける身近な生き物ですが、
生態や特徴には大きな違いがあります。
ぜひこの機会に違いを覚えて、観察や知識に役立ててください。


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