会社の規則より法律が優先?法律と労働協約と就業規則の優先順位
会社から「就業規則に書いてあるから従ってほしい」と言われた経験はありませんか。
しかし、その会社のルールが必ずしも法律より優先されるわけではありません。
実は、労働法の世界には明確な「優先順位」が存在します。
この記事では、法律・労働協約・就業規則・労働契約の関係性と、どれが優先されるのかをわかりやすく解説します。
結論:会社の規則より法律が優先される
結論から言うと、会社の規則よりも法律が常に優先されます。
これは労働基準法第13条で明確に定められています。
法律に違反する内容が就業規則や労働契約に書かれていても、その部分は無効となり、法律の定めが適用されます。
労働条件には「優先順位」がある
労働条件を定めるルールには、以下のような優先順位があります。
| 順位 | ルール | 内容 |
|---|---|---|
| ① | 法律 | 労働基準法・労働契約法などの強行法規 |
| ② | 労働協約 | 労働組合と会社が結んだ約束 |
| ③ | 就業規則 | 会社が定めた社内ルール |
| ④ | 労働契約 | 個別に結ばれる雇用条件 |
ただし、単純に上が強い・下が弱いというわけではなく、「労働者にとって有利かどうか」が重要な判断基準になります。
法律に反する就業規則は無効
例えば、次のような就業規則は法律違反となります。
- 残業代は一切支払わない
- 退職は会社の許可がないとできない
- 最低賃金を下回る給与を定めている
これらは就業規則に書いてあっても無効で、法律の定めが優先されます。
労働協約は就業規則より優先される
労働組合がある会社では、会社と労働組合が結ぶ「労働協約」が存在します。
労働協約は、就業規則よりも上位のルールです。
そのため、就業規則と労働協約の内容が異なる場合は、労働協約が優先されます。
労働契約は就業規則より弱い?
個別の労働契約は、原則として就業規則より下位に位置します。
就業規則より不利な労働契約を結んでも、その部分は無効になります。
ただし、就業規則よりも有利な条件であれば、その労働契約は有効です。
「会社のルールだから」は通用しない
会社から「昔からこうしている」「就業規則に書いてある」と言われても、それが法律に反していれば従う必要はありません。
不当な労働行為については、以下の記事も参考になります。
まとめ
労働条件には明確な優先順位があり、最も強いのは法律です。
会社の規則や個別契約が法律より優先されることはありません。
「会社の決まりだから仕方ない」と思い込まず、法律を基準に冷静に判断することが、自分の権利を守る第一歩です。



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