パート・アルバイトも有給休暇はもらえる?取得条件と日数を解説

雇用・契約の基本

パート・アルバイトも有給休暇はもらえる?取得条件と日数を解説

パートやアルバイトでも有給休暇は取得できる?取得するための条件、勤務日数ごとの付与日数、5日取得義務、会社に断られた場合の対処法まで、わかりやすく解説します。

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パートやアルバイトでも有給休暇はもらえる?

結論から言うと、パートやアルバイトでも有給休暇は取得できます。

有給休暇は、労働基準法によって認められている労働者の権利です。

正社員だけに与えられる特別な制度ではありません。

パート、アルバイト、契約社員、派遣社員など、雇用形態に関係なく、一定の条件を満たせば有給休暇が付与されます。

例えば、週に2日しか働いていないアルバイトでも、条件を満たせば有給休暇を取得できます。

ただし、正社員と同じ日数が付与されるとは限りません。

勤務日数や勤務時間に応じて、取得できる日数が変わる仕組みになっています。

この仕組みを「比例付与」といいます。

有給休暇を取得するための2つの条件

パートやアルバイトが有給休暇を取得するためには、基本的に次の2つの条件を満たす必要があります。

① 雇われた日から6か月以上継続して勤務している

まず、働き始めた日から6か月以上、継続して勤務していることが条件です。

例えば、4月1日にアルバイトとして採用された場合、原則として10月1日に最初の有給休暇が付与されます。

ここでいう6か月とは、実際に出勤した日数ではなく、雇用関係が継続している期間のことです。

週に1日しか働いていなくても、雇用契約が継続していれば対象になります。

また、契約社員やパートなどで契約更新を繰り返している場合も、勤務実態などから継続勤務と判断されれば、勤続期間は通算されます。

② 決められた労働日の8割以上出勤している

もう一つの条件は、雇われてから6か月間の全労働日のうち、8割以上出勤していることです。

例えば、6か月間の所定労働日数が60日だった場合、48日以上出勤していれば条件を満たします。

反対に、出勤日数が47日以下だった場合は、原則として最初の有給休暇は付与されません。

なお、会社の都合による休業や、業務上のけが・病気による休業などは、出勤率の計算で出勤したものとして扱われる場合があります。

単純に欠勤した日数だけで判断するものではありません。

パート・アルバイトの有給休暇は何日もらえる?

有給休暇の日数は、週に何日働いているか、または年間に何日働く契約になっているかによって決まります。

週30時間以上働いている場合や、週5日以上働いている場合などは、原則として正社員と同じ日数が付与されます。

一方、週30時間未満で、週4日以下の勤務などの場合は、勤務日数に応じた比例付与になります。

週5日以上または週30時間以上働く場合

この場合、最初の6か月で10日間の有給休暇が付与されます。

継続勤務期間 有給休暇の日数
6か月 10日
1年6か月 11日
2年6か月 12日
3年6か月 14日
4年6か月 16日
5年6か月 18日
6年6か月以上 20日

パートであっても、週30時間以上働いていれば、正社員と同じ日数が付与されるのです。

週4日以下で週30時間未満の場合

勤務日数が少ない場合は、次の表のように有給休暇の日数が変わります。

週の勤務日数 6か月 1年6か月 2年6か月 3年6か月 4年6か月 5年6か月 6年6か月以上
週4日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
週3日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
週2日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
週1日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

例えば、週2日勤務のアルバイトであれば、6か月勤務した時点で3日間の有給休暇が付与されます。

週1日勤務でも、6か月後には1日分の有給休暇が取得できるのです。

なお、週の勤務日数が一定でない場合は、年間所定労働日数などを基準に判断します。

有給休暇を取得すると給料はどうなる?

有給休暇を取得した日は、原則として賃金が支払われます。

つまり、仕事を休んでも給料が減らないということです。

例えば、通常の勤務日に1日8,000円の賃金を受け取っている人が有給休暇を1日取得した場合、通常の賃金と同じ額が支払われる方式なら、8,000円が支払われます。

ただし、有給休暇取得日の賃金には、次のような計算方法があります。

・通常の賃金を支払う方法

・平均賃金を支払う方法

・労使協定に基づいて標準報酬日額を支払う方法

どの方法を採用しているかによって金額が異なる場合があります。

給与明細などで確認してみましょう。

会社は有給休暇の取得を拒否できる?

有給休暇は労働者の権利なので、会社が自由に取得を禁止することはできません。

例えば、次のような理由だけで有給休暇を認めないことは、原則として認められません。

・パートだから有給休暇はない

・アルバイトには有給休暇を与えない

・忙しい時期だから有給休暇は使えない

・人手不足だから有給休暇は認めない

ただし、法律には「時季変更権」という仕組みがあります。

労働者が希望した日に有給休暇を取得すると、事業の正常な運営に支障が出る場合、会社は別の日に変更するよう求めることができます。

例えば、同じ日に多くの従業員が休暇を申請し、業務が成り立たなくなるようなケースです。

しかし、単に忙しいという理由だけで、いつまでも有給休暇を取得させないことは認められません。

有給休暇を年5日取得する義務がある?

2019年4月から、有給休暇に関する大切なルールが始まりました。

それが「年5日の有給休暇取得義務」です。

会社は、年間10日以上の有給休暇が付与される労働者に対して、付与された日から1年以内に5日間の有給休暇を取得させなければなりません。

このルールは正社員だけではなく、パートやアルバイトにも適用されます。

ただし、パートやアルバイトの場合、勤務日数が少なく、年間10日以上の有給休暇が付与されない人には、この義務は適用されません。

また、労働者自身が取得した日数や、会社の計画的付与によって取得した日数は、5日から差し引かれます。

つまり、会社には有給休暇を取得しやすい環境を整える責任もあるのです。

使わなかった有給休暇はどうなる?

有給休暇は、付与された日から2年間で時効になります。

例えば、2026年4月1日に付与された有給休暇は、原則として2028年3月31日まで取得できます。

使い切れなかった有給休暇は、翌年に繰り越すことができます。

ただし、2年を過ぎると取得する権利が消滅します。

また、退職時に残っている有給休暇についても、原則として退職後に取得することはできません。

退職を予定している場合は、残日数を確認して、退職日までの取得について早めに会社と調整しておくとよいでしょう。

パートやアルバイトなのに有給休暇をもらえない場合は?

一定の条件を満たしているにもかかわらず、会社から有給休暇はないと言われた場合は、まず自分の勤務状況を確認しましょう。

確認したいポイントは次のとおりです。

・雇用開始日はいつなのか

・週に何日働く契約なのか

・週の所定労働時間は何時間なのか

・6か月以上継続して勤務しているか

・出勤率が8割以上あるか

これらを確認したうえで、会社の担当者や上司に有給休暇の日数を尋ねてみましょう。

それでも解決しない場合は、労働基準監督署に相談する方法があります。

有給休暇は法律で認められた権利です。

正社員ではないからといって、最初から諦める必要はありません。

まとめ:パートやアルバイトにも有給休暇はある!

今回は、パートやアルバイトでも有給休暇が取得できるのかについて解説しました。

重要なポイントを整理すると、次のとおりです。

・パートやアルバイトにも有給休暇はある。

・雇用開始から6か月以上継続勤務することが必要。

・全労働日の8割以上出勤していることが条件。

・勤務日数や勤務時間によって付与される日数が異なる。

・週30時間以上働く場合などは正社員と同じ日数が付与される。

・有給休暇は原則として希望する日に取得できる。

・年間10日以上付与される人には、年5日の取得義務がある。

有給休暇は、働く人が心身を休め、仕事と生活のバランスを保つために設けられた大切な制度です。

パートだから、アルバイトだからという理由で遠慮する必要はありません。

自分に何日間の有給休暇が付与されているのかを確認し、必要なときには積極的に活用しましょう。

働き方に関係なく、法律で認められた権利を正しく知っておくことが大切です。

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