内部通報制度(公益通報者保護)をわかりやすく解説
内部通報制度(公益通報者保護制度)とは、会社内部で行われている不正行為を通報した労働者を守るための制度です。
不正を見つけても「通報したら解雇されるのでは」「嫌がらせを受けるのでは」と不安を感じる人は少なくありません。
そのような不安を取り除き、社会全体の法令遵守を促すために設けられているのが、この制度です。
内部通報制度の目的
内部通報制度の最大の目的は、企業や組織による違法行為を早期に発見し、被害の拡大を防ぐことです。
同時に、不正を勇気をもって通報した労働者が、不利益な扱いを受けないよう保護する役割も担っています。
労働者が安心して働くためには、法律による後ろ盾が不可欠です。
公益通報者保護法は、その基盤となる法律といえます。
公益通報者として保護される人
公益通報者保護法により保護されるのは、正社員だけではありません。
以下のような立場の人も対象となります。
- 正社員
- 契約社員・派遣社員
- パート・アルバイト
- 退職後一定期間内の元従業員
雇用形態にかかわらず、不正行為を通報したこと自体を理由に不利益を受けない点が重要です。
通報の対象となる不正行為
すべての社内トラブルが内部通報の対象になるわけではありません。
公益通報として保護されるのは、主に次のような法令違反行為です。
- 労働基準法違反(未払い賃金、違法な長時間労働など)
- 不正会計や横領
- 安全基準違反や重大な法令違反
- 消費者の生命・身体に関わる不正
単なる人間関係のトラブルや業務上の不満は、原則として公益通報には該当しません。
通報者が保護される内容
内部通報を行ったことを理由に、会社が次のような行為を行うことは禁止されています。
- 解雇
- 降格や減給
- 契約更新の拒否
- 嫌がらせや配置転換などの不利益取扱い
これらが行われた場合、通報者は法的に争うことが可能です。
通報先はどこになるのか
内部通報は、以下の順で行うのが一般的です。
- 会社内部の窓口(コンプライアンス窓口など)
- 行政機関
- 一定条件を満たした場合の外部(報道機関など)
状況によっては、最初から外部へ通報することが認められる場合もあります。
判断に迷う場合は、専門家への相談が有効です。
弁護士に相談することで、通報方法やリスクについて具体的なアドバイスを受けることができます。
詳しくは以下の記事も参考にしてください。
内部通報制度を正しく理解する重要性
内部通報制度は、会社を攻撃するための制度ではありません。
不正を正し、健全な職場環境を守るための仕組みです。
制度を正しく理解することで、労働者自身の身を守るだけでなく、結果的に会社や社会全体の信頼性向上にもつながります。
不正を見過ごさず、適切な方法で声を上げることができるよう、内部通報制度の基本はしっかり押さえておきましょう。


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