すだちとかぼすの違いを徹底解説|見た目・味・香り・産地・使い方を比較
料理の名脇役として欠かせない「すだち」と「かぼす」。
どちらも香りづけや酸味を加えるための香酸柑橘(こうさんかんきつ)ですが、味わい・香り・使い方には明確な違いがあります。
この記事では、初心者にもわかりやすく両者の特徴をまとめ、どんな料理に向くのかまで丁寧に解説します。
すだちとかぼすの違い【結論まとめ】
| 項目 | すだち | かぼす |
|---|---|---|
| 大きさ | 小さい(直径4cm前後) | やや大きい(直径6cm前後) |
| 味の特徴 | 酸味が強くキレがある | まろやかで優しい酸味 |
| 香り | 鋭く爽やか・香り高い | 落ち着いた上品な香り |
| 果汁量 | 少なめ | 多く絞りやすい |
| 主な産地 | 徳島県(全国9割以上) | 大分県(全国9割以上) |
| 使い方 | 魚料理・焼き物・麺類に | 鍋・揚げ物・ドリンクに |
| 皮の使い方 | 香り付けに皮をよく使う | 皮は薬味・ポン酢づくりに向く |
すだちとは?(特徴・産地・味)
すだちは徳島県を代表する香酸柑橘で、「日本の柑橘の名脇役」とも言われるほど香りが良い果実です。
ゆずの近縁種で、さわやかな酸味と清涼感のある香りが特徴です。
すだちの特徴
- サイズはゴルフボールより少し大きい程度
- 酸味が強く、味のキレが良い
- 皮の香りが非常に良い
- 果汁は少なめ(皮の香りを楽しむ果実)
- 旬は8〜10月
すだちの主な産地
全国生産量の約9割以上が徳島県産です。
「徳島=すだち」というイメージはここから来ています。
すだちに合う料理
- さんま・焼き魚
- うどん・そば・冷やし系麺類
- 焼き鳥
- 天ぷらに数滴(香りを添える)
- すだちスライスを添えた料理
酸味が強く香りが鮮烈なので、料理の“引き締め役”として活躍します。
かぼすとは?(特徴・産地・味)
かぼすは大分県名産の香酸柑橘で、すだちよりもサイズが大きく、果汁が多いのが特徴です。
すだちより酸味がまろやかで、料理にたっぷり使える万能タイプです。
かぼすの特徴
- レモンに近い大きさ(直径6cm前後)
- 酸味は穏やかでスッキリ
- 果汁が多く絞りやすい
- 旬は8〜11月
かぼすの主な産地
かぼすの生産量の約9割以上が大分県産です。
県内では家庭の庭木としてもよく植えられ、日常的に使われています。
かぼすに合う料理
- ふぐ刺し(大分名物)
- 唐揚げ(爽やかに)
- 鍋物・味噌汁
- 焼き魚全般
- かぼすドリンク・かぼすジュース
酸味が優しいため、量を多めに使う料理に向いています。
すだちとかぼすの見た目の違い
大きさ
- すだち → 小さい(4cm前後)
- かぼす → 大きめ(6cm前後)
形状
- すだち → 少し縦長で丸みがある
- かぼす → やや扁平で丸い
色
どちらも収穫直後は緑色で、熟すと黄色くなりますが、一般流通ではほとんどが緑色の状態です。
味と香りの違い
酸味の強さ
- すだち:酸味が強い・鋭い
- かぼす:酸味がまろやか・柔らかい
香り
- すだち → 爽やかでシャープな香り
- かぼす → やわらかく落ち着いた香り
料理の薬味にするならすだち、たっぷり果汁を使うならかぼす、と覚えると簡単です。
どっちを使う?料理別のおすすめ
◆ すだちが向く料理
- さんま、焼き魚の仕上げ
- うどん・そばの香り付け
- お吸い物
- 天ぷらにひと絞り
◆ かぼすが向く料理
- 鍋物(ポン酢用)
- 揚げ物(唐揚げなど)
- ふぐ料理
- ドリンク類
まとめ|すだち=香りの名脇役、かぼす=果汁たっぷり万能タイプ
最後に違いをもう一度まとめます。
● すだち:小ぶりで酸味が強く香りが鋭い。徳島名産。香り付け向き。
● かぼす:大きく果汁が多く、酸味はまろやか。大分名産。ドリンクや鍋に向く。
どちらも日本の料理にとてもよく合う香酸柑橘ですが、
香り重視ならすだち/果汁量重視ならかぼす
と覚えると使い分けが簡単です。


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